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突然死に繋がるケースも。自分なりのストレスケアを認識しておこう

「助けてくださぁぁーい!!」

叫びだすほどではなくても、ストレスが全然ない人なんて、この世にいるのかな。これだけストレスが溢れてると、ストレスはイヤなものだけど、どこか「あって当然」「大したことじゃない」「我慢しなきゃ」と思ってしまいがち。

だけど、ストレスが命の危険に繋がることだってあるんです。

ストレスが体と心をむしばんでいく

ストレスを受けると、人間の体内では「ストレス反応」が起こります。ちょっとややこしいですけど具体的に説明しますね。

身体面

まず脳の中の「扁桃体」という部分がストレスを感じ取る。そうすると、扁桃体からの信号を受けた腎臓の「副腎」という部分がストレスホルモンを出します。すると、心臓が速く動いて心拍数が上がり、全身の自律神経が興奮状態になって血圧が上がります。

これは昔、人間が天敵から身を守るためにできたメカニズムなのですが、天敵がいなくなった現代の日本で、このメカニズムがストレスに反応してしまっています。絶え間なく、複数のストレスにさらされると、ストレス反応が暴走し、心不全や脳出血など突然死に繋がるケースも。

また、もともと体に備わっている免疫細胞が、ストレスにより活動しなくなってしまい、ガンが急増してしまうこともあるそう。

精神面

同じように扁桃体→副腎と信号が送られて、副腎からストレスホルモンが一定量以上出ると、脳の中で感情を司っている「海馬」が委縮してしまい、うまく機能しなくなります。そうすると、感情面で落ち込みや抑うつ感が出てしまう。

ひどくなると、うつ病などの心の病に繋がることもありえます。

このように、たかがストレス、されどストレス。突然死や心の病を引き起こしかねず、ただぐっと耐えているだけでは危ないかも。

今日からできる、科学に基づいたストレス対策3つ!

Close-up hand of a woman meditating  on the beach.

ストレス原因をぜーんぶ取り除けたら、問題解決。でも現実的に、それは難しいことがほとんど。そこで、最新の研究に基づいた、ストレス対策に有効な方法を3つ紹介します。

運動

運動がストレス発散によい! ってことはこれまでも言われてきましたが、「なんで? 気分がさっぱりするから?」くらいしか根拠がよく分かりませんでした。

それが最近、アメリカで行われた検証で、運動をすると自律神経の興奮を阻止できることが分かったんです。具体的に説明すると、まずストレスを感じ取る扁桃体と、副腎や自律神経をつなぐ神経の働きが抑えられるので、扁桃体からの情報伝達が少なくなって、ストレス反応が減る、という仕組み。

息が上がる程度の有酸素運動(ウォーキングなど)を、30分週に3回が効果的な運動量だそう!

コーピングで、ストレスを意識的に観察する

ちょっと耳慣れない言葉。コーピングとは、あらかじめストレス対策になる行動をリストアップしておいて、ストレスがかかるたびに、そのリストの中から見合った気晴らしをする、という方法です。このリストは、多ければ多いほどよいらしく、例えば「ネコと遊ぶ」「宝くじが当たった妄想をする」「散歩に行く」など内容はほんとに些細なことでいいそう。

このコーピングのポイントは、自分のストレスの観察・対策を意識的にすること。

これを練習しているうちに、ストレスに扁桃体が反応した時、脳の中で認知を担当する「前頭葉」が活発に働き、ストレス反応にブレーキをかけてくれるようになるんだとか。

マインドフルネスで意識を「今」に向ける

こちらは、聞いたことある人も多いのでは? 最近あちこちで注目されています。

マインドフルネスとは、瞑想をベースにして、宗教的要素を取り除いたもの。アメリカでは企業や学校、刑務所でも取り入れられています。

具体的なやり方は以下の通り。体の力を抜いて、背筋を伸ばして楽に座る。→ 体、呼吸の感覚に意識を向けて、ゆっくり呼吸する → 浮かんできた雑念については考えないで、お腹や胸がふくらむ、へこむ、を繰り返す感覚に集中する

これを毎日10分以上やるとよいそう。

ところで、なぜこれがストレスに効くんでしょう? 

実は人間は、いやなストレス体験をすると、あとからそれを思い出したり、「また同じことになったらどうしよう」と想像したり、目の前のことを考えずにストレス体験に気を取られている時間が、生活時間の半分近くを占めるんだとか! (でもこれ、体感的にちょっと分かります)。この目の前のことを考えられていない状態を「マインド・ワンダリング」といい、マインドフルネスは「今」に集中することで、マインド・ワンダリングの連鎖を止める狙いがあります。

実際、マサチューセッツ大学医学部の研究によれば、マインドフルネスを8週間実践したところ、海馬が増加(つまり、感情の機能が回復)し、扁桃体が減少(ストレス反応が減る可能性)したとか。

自分なりの、ベストなストレス対策を探ろう

ストレス対策法を3つ紹介しました。一般的には、これらを日常に取り入れていくことで一定の効果が見込まれています。ただ、ストレスが原因の心身の反応は、もともとの原因、程度、反応の種類、頻度など、人によっての差異がとても大きいもの。生活習慣もそれぞれです。だから、みんな同じことをやって同じ効果が出るか、というと、難しいのではと思います。

運動が効く人、コーピングが効く人、マインドフルネスが効く人、どれをやっても効果が感じられない人、とにかく環境を変えることが先決の人、専門家の助けが必要な人…。

実際に、私が以前、心療内科で自律訓練法(マインドフルネスに近いです)を習って実践していた頃、ストレスの度合いが少ないときは効果てきめんだったのに、ストレスがとても強いときは、焼け石に水というか、ほとんど効果を感じられませんでした。逆に、そういう時はコーピングのほうが楽になった気がします。

まずは自分の状態と環境を客観的にみて、3つの方法をどう取り入れるか、自分に一番効くようにカスタマイズするつもりで始めて見るのがオススメです。

ストレス社会、元気にわたっていきましょ。エイ、エイ、オー!

[NHKオンライン]
image:iStock

(吉原由梨)

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