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量より質。眠りのメカニズムから、睡眠時間を短くする方法を探る

年を重なれば重ねるほど、眠りについての悩みは尽きないもの。

睡眠時間は長すぎても短すぎてもよくないと言いますが、短い睡眠で「はつらつ」と過ごしている人を見ると、何だか自分が損をしているようで、ちょっぴり羨ましくなったりしますよね。そこで今回は、睡眠を短くする方法について探ってみたいと思います。

短時間睡眠の著名人たち

ショートスリーパーとして知られる歴史上の人たちは、夜の睡眠は少なかったものの、細切れの時間をうまく睡眠に充てていました。

ナポレオンは1日に3時間しか眠らなかったと言い伝えられていますが、会議中や馬での移動中に寝ていたようです。レオナル・ド・ダビンチもショートスリーパーとして知られていますが、彼の場合は4時間ごとに15分ずつ寝ていたんだそう。その他にも、エジソンが4時間と言われていますが、彼も昼寝を欠かさなかったみたいです。

睡眠時間が短いと短命とは言えません

日本人だと、聖路加病院の日野原重明医師(1911年生まれ)は96歳まで4~5時間睡眠で、100歳を過ぎてから6時間睡眠にしたそうです。ちなみに芸能人の明石家さんまさんは睡眠時間が2~3時間と言われています。

また世間では一般的に、ショートスリーパーの人は外向的で、ロングスリーパーの人は内向的な人が多いと言われています。睡眠時間が少なくて済む人は、遺伝子や体質、性格にも関係があるようです。

ショートスリーパー、ロングスリーパー、平均的スリーパーの睡眠について

ショートスリーパーとは、睡眠時間が6時間未満の人で、ロングスリーパーとは、9時間以上の人、平均的スリーパーは7~8時間の人を指します。

ロングスリーパーで有名なのはアインシュタインで、毎日10時間寝ていたそうです。現代ではゴルフのタイガーウッズが10時間、F1のミハエル、シューマッハが12時間1日の睡眠時間を取ると言われています。

睡眠中に分泌される成長ホルモン

睡眠時間の長さに関わらず、睡眠中に分泌される成長ホルモンは、代謝をコントロールして肥満を防いだり、栄養を体のすみずみまで行き渡らせるなど、体に重要な役割を果たします。

この成長ホルモンの分泌を活発にさせるには以下のような方法で、睡眠の質をよくすることが大切です。

<睡眠の質をよくする5つの方法>
1. 食事は寝る3時間前に終えましょう
2. 入浴は1時間前に済ませ、ぬるめのお湯に浸かるようにしましょう
3. 室温は夏なら26℃、冬なら16~19℃に、湿度は50~60%に保つようにします
4. 寝る前のカフェインは控え、ホットミルクや豆乳などにしましょう
5. 寝る前に軽いストレッチをしましょう

日本人の睡眠時間について

日本人の約5~8%の人がショートスリーパーと呼ばれる短時間の睡眠時間で、難なく日常生活を送れる人たちです。一方、約3~9%の人が9時間以上眠らないと疲れが取れないロングスリーパーの人たちです。平均的な睡眠時間の6~9時間を取っている人はバリュアブルスリーパーと呼ばれる人たちで、約80~90%の人がこのタイプです。

世界の中でも日本人の平均睡眠時間は短い方なのですが、首都圏に住むサラリーマンの平均的睡眠時間はもっと短く、5時間46分と言われています。短い睡眠でも疲労感を感じないショートスリーパーの人は、遺伝的なものも多いので、大抵の人はやや睡眠不足気味かもしれません。

やはり短い時間で十分な睡眠を得られるショートスリーパーの人は限られています。そうでない人は昼食後に15分程度仮眠し、睡眠時間を補うようにしましょう。

また古今東西、ショートスリーパーと言われる人は、細切れ時間に上手に疲労回復を行ってきました。仕事の能率や事故の回避のためにも、国も推進しているお昼寝タイムを取り入れましょう。

国をあげて「昼寝のススメ」も提案されています。一部の企業でも仮眠室などを設けているようですし、2014年に厚生労働省からも、健康のための睡眠の指針として次のような条文が出されています。これを参考にして、短くても質のよい睡眠を取るようにしましょう。

<睡眠12ヵ条>
1. 良い睡眠でからだもこころも健康に。
2. 適度な運動、しっかり朝食、ねむりとめざめのメリハリを。
3. 良い睡眠は生活習慣病の予防につながります。
4. 睡眠による休養感はこころの健康に重要です。
5. 年齢や季節に応じてひるまの眠気で困らない適度の睡眠を。
6. 良い睡眠のためには、環境づくりも重要です。
7. 若年世代は夜更かしを避けて体内時計のリズムを保つ。
8. 勤労世代の疲労回復、能率アップに、毎日十分な睡眠を。
9. 熟年世代は朝晩メリハリ、ひるまに適度な運動で良い睡眠。
10. 眠くなってから寝床に入り、起きる時刻は遅らせない。
11. いつもと違う睡眠には、要注意。
12. 眠れない、その苦しみをかかえずに、専門医に相談を。

アメリカ、ヨーロッパ人の睡眠時間について

2009年に睡眠時間の国際比較がされましたが、日本人の睡眠時間は韓国とともに、世界中で最も少ないことが分かりました。1位が韓国で7時間49分、日本が7時間50分です。

ノルウェー、スウェーデン、ドイツ、イタリア、メキシコ、英国、ベルギー、フィンランド、ポーランド、カナダが8時間~8時間30分までの睡眠時間で、8時間30分以上ではオーストラリア、トルコ、ニュージーランド、スペイン、米国、フランスとなります。アメリカで8時間38分、フランスで8時間50分です。

フランス人が世界中で最も睡眠を取る民族のようですが、おもしろいことに睡眠薬の消費量が世界一多いと言われています。

睡眠時間は気候風土によっても違い、日照時間が短く夜が長い北半球の国は、睡眠時間が長いようです。アメリカ人の平均睡眠時間は8時間以上と長いのですが、職種によっては睡眠を十分に取れないこともあり、企業では短い時間でも睡眠を得ることができるようなナップポットと呼ばれる睡眠マシンを導入しています。

睡眠時間を短くする具体的な方法

Woman stretching in bed after wake up, back view

人生の持ち時間をもっと有効に使いたいと思う人たちや、寝すぎていつも体がすっきりしない人たちは、睡眠時間を短くしたいと思っているようです。

しかし、急激に睡眠のリズムを変えると体や脳に負担がかかり、昼間の生活に支障をきたします。体が短い睡眠時間に慣れるまで、ゆっくりと時間をかけて改善することが大切です。

ショートスリーパーのリズムを身に付ける方法

3週間を1クールとして、3週間ごとに30分ずつ睡眠時間を減らしていきます。

例えば現在8時間の睡眠を取っている人が、6時間の睡眠で熟睡できる体質に改質するには、1クール目の3週間は睡眠時間を7時間30分にします。次に2クール目の3週間は7時間に、3クール目の3週間は6時間30分に4クール目からは6時間にします。

このような方法で気長に改善すると睡眠のリズムを変えることができます。

基本は早寝早起き

古くから備わっている体の機能として、朝から夕方にかけて体温が上昇し、夜になると下がっていくようにできています。最も体温が低くなるのは明け方で、そこから再び、体温が上がっていきます。やはりそれに合わせ、体温が上がり始めるときに起きて活動し、下がり始める夜に寝るのが理想的です。

睡眠時間を短くする場合でも、朝起きる時間を一定にすることで、生活のリズムが整います。また、消化器官や、血液循環、内分泌腺、生殖器など生命活動の状態を管理する自律神経のバランスを整えるには、早起きをして体温の上昇とともに行動するのが効果的です。

体に無理をさせないで睡眠時間を短くする方法

睡眠には浅い眠りのレム睡眠と深い眠りのノンレム睡眠がありますが、入眠時に深いノンレム睡眠が現れます。

ショートスリーパーの人とロングスリーパーの人を比べると、両方同じくらいのノンレム睡眠時間を確保しているようです。

人の体は寝る時間に関わらず、入眠してから3時間後に、体や脳を修復する成長ホルモンが分泌されます。その十分なノンレム睡眠に加えて、疲労の回復に役立つレム睡眠を1時間30分取れば、最低4時間30分で無理のない睡眠の恩恵を受けることができます。

人は眠りに就くと、90分間の睡眠を1セットとして、ノンレム睡眠とレム睡眠をくり返しながら目覚めに至ります。原理的には、90分の倍数に起きるようにすると、短い時間でも体に負担をかけずに、爽快に目覚めることができるのです。

しかし、睡眠時間は体質や遺伝的なものもあるため、体質的なものに逆らい、無理して睡眠時間を減らすと、体調不良になってしまいます。自分の体には合わないと思ったら、無理しないようにしましょう。

ショートスリーパーでも睡眠の質を維持する方法

睡眠は時間でなく質です。

長生きできる睡眠時間は7時間と言われ出してから、ショートスリーパーの人も早く寝なくてはと、ベットにつく人が増えたと言います。

しかし、入眠までの時間が長いと、返って焦ってしまいますよね。睡眠時間にこだわり過ぎると、睡眠の質は落ちます。やはりクタクタに眠くなってからベットに入る、「バタンキュウ」が一番よいわけです。

ちなみにひと昔前までは夜の10時から深夜2時の間が睡眠のゴールデンタイムで、その時間に成長ホルモンが分泌されると言われていましたが、ここ最近では、眠りについてからの3時間後に成長ホルモンが分泌されることが常識となっています。

何かと忙しい現代人が10時までに寝るのはかなり厳しいものがあったので、「ゴールデンタイムに根拠がない」と分かったのは、夜更かし派にとっては安心材料と言えるのではないでしょうか?

また、睡眠時間は加齢とともに短縮する傾向があります。15歳前後で8時間、25歳で7時間、45歳で6時間30分、65歳で6時間というように減少していきます。中高年の人が理想的と言われる7時間睡眠がとれないからと、悩む必要はありません。

あと、ベッドに入ってから携帯やスマホを使用するのは、良質な睡眠の妨げになるので控えるようにしましょう。

適切な睡眠時間は人それぞれ。少しでも時間を手に入れたいからと言って、健康を損ねてまでショートスリーパーを目指すのは考えものです。もし睡眠時間を短くしたいなら、上記のことを踏まえ、自分にあった睡眠方法を考えてみましょう。

[厚生労働省]

(healthy living編集部)

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