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大切な人がうつ病になってしまったら…家族は一体どうすれば?

うつ病を患う人の数は今や、国内だけでも100万人とも言われている現代。自分には関係ない…と思うかもしれませんが、思わぬ形で身近なものとなってしまうことがあります。そのひとつが家族がうつ病になってしまった場合

もしも、大切な人がうつ病になってしまったとき、そばにいる家族は何ができるのでしょうか。

young couple on a blanket outdoors. he smiles relaxed and she is thinking about something

まずはそばにいること。それが何より心の支えに。

家族がまずできること、それは患者本人に寄り添うことです。信頼できる人が近くにいるだけで、本人にとってはとても心強いものなのです。さらに、そばで見守ることは病状を観察したり、自殺・自傷行為を防止することにもつながります。

うつ病は、その日その日で症状が違い、調子がいいと思った翌日にはまた悪くなってしまう、といったことが少なくありません。その時々で病状の変化の有無を観察しておき、必要なときには医師にその様子を伝えましょう。医師にとってもその情報は、診察をする上で重要な情報となります。

また、うつ病でしばしば取りざたされる話題が、自殺や自傷です。これは本人にとっても家族にとっても悲しいこと。自殺や自傷を防止するという意味でも、そばにいることは重要なのです。もしも、そのような行為が続くといったことがあれば、外来通院ではなく入院して様子を見てもらうということも、ひとつの方法でしょう。一人で悩まず、早めに担当の医師に相談して、判断を仰ぐことが大切です。

隣にいて、無理にアドバイスをしようと思う必要はありません。「つらいんだね」「死にたいと思ってしまうくらい苦しいんだね」と理解を示すだけでも十分です。話すことが思考の整理に役立つことも。なので、話を聞いてあげるだけでも大きな助けになりますよ。

Couple have fun in a European city

ときには、毎日のちょっとしたこともサポートを

うつ病になると、ちょっとした日常生活でさえ難しくなることがあります。食欲の低下によって食事が取れなくなったり、部屋の掃除ができなくなることも。さらに重症になると動くことすらできなくなってしまうので、入浴などの清潔を保つ行為も自分ではできなくなることがあります。そんなときは着替えを手伝ったり、体を拭いてあげましょう。きれいにすることで本人の気分転換にもなりますし、人間らしい生活を保つことで自尊心の低下を防ぐことにもつながります。

ただし、無理やり行うことは逆に負担になることもあるので、様子を見ながら進めていきましょう。少し調子が良さそうな日に、「今日はお風呂に入ってみようよ」「ちょっと着替えてみない?」といった形で軽く勧めてみることからはじめると良いのではないでしょうか。

ただし、無理やり行うことは逆に負担になることもあるので、様子を見ながら進めていきましょう。少し調子が良さそうな日に、「今日はお風呂に入ってみようよ」「ちょっと着替えてみない?」といった形で軽く勧めてみることからはじめると良いのではないでしょうか。

また、うつ病の治療により、休職したりするとさまざまな手続きが必要となってきます。病院の予約、会社への連絡、休職に必要な書類の提出など、症状が重いときには大きな負担です。これらの事務的な作業を家族が代わりにすることができれば、その分、本人の気が少し楽になります。私の夫がうつ病になってしまったとき、必要な手続きは全て私自身が行っていました。夫は会社の人と電話で話すのも苦痛だったようで、「代わりにかけるよ」と言っただけでホッとした様子を見せていました。

本人でなければダメな場合もあるかもしれませんが、可能な限り負担を取り除いてあげると、安心して休養に専念できるんじゃないかと思います。

決してストレスを溜めないで!

家族がうつ病になってしまう。それはとてもツライことです。でも、何より大切なことは、支える側であるあなたがストレスを溜めないようにすることです。もし家族が悩み、余裕がなくなってしまったら、それは患者本人に大きな影響を及ぼしてしまいます。患者本人はネガティブなものに敏感になっている状態。なので家族が疲れていること、落ち込んでいることにも反応してしまうのです。

「自分のせいで家族が苦しい思いをしている」
「病気にさえならなければ、こんな思いをさせずに済んだのに」
「家族を苦しめている自分は、なんてダメな人間なんだ」

と、またネガティブな思考へ陥り、その姿を見た家族もまた落ち込むという、負のスパイラルにはまってしまいかねません。信頼できる人に話を聞いてもらったり、意識してひとりの時間を持つことでうまく気持ちをリセットして、本人と向き合うことが大切です。

私自身、うつ病になった夫を支える立場にいますが、意識してひとりの時間をつくるようにしています。仕事前にカフェで一息ついたり、友人と話をしたり。私自身が気持ちに余裕を持てるように心がけることで、夫も少しずつ回復してきたように思います。

Happy young family spending time together outside in green nature.

うつ病は家族の支えが大きな力に

うつ病はひとりで乗り越えられる病気ではありません。支えてくれる人の存在が大きな力となり、回復への道のりを後押ししてくれます。いちばん近くにいる家族が本人に対して、病気になってしまったことを責めずに

「そのままでいいんだよ」
「休んでいいんだよ」

声をかけてあげることが安心へつながり、回復への最初の1歩となります。

家族にとって、受け止めるばかりでは辛いと思うかもしれませんが、医療従事者や行政の担当者、あるいは家族会など、家族を支える場所もたくさんあります。そういった場所を利用しながら、大切な人のうつ病とうまく向き合っていければいいですね。

[厚生労働省こころの耳]
image:iStock

(伊藤亜矢子)

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